笹の葉の香りが漂う端午節と童心あふれるこどもの日が重なる中、山と海の間で四面八方から訪れた観光客が崂山に足跡を残す。端午節の3日間の休暇中、崂山風景区各観光エリアでは、優れた伝統文化を多様な節句行事と特色ある体験に融合させ、想像を超えるほど子供から大人まで楽しめる祭典を企画し、観客に自然の風景を満喫しながら、「海上一番の名山」の独自の魅力を深く体感できる場を提供する。観光地における累計来訪者数は延べ約12万8800人であり、前年同期比9.4％増加した。

山と海が互いに映え、文化と年月が共にその輝きを放つ。長年、崂山風景区は壮大な自然景観と豊かな文化遺産を誇り、数多くの観光客を次々と誘致している。この休暇期間中、無形文化遺産が観光地の観光客を惹きつける「鍵」となっている。観光地の各観光エリアは、巧妙に中国の優れた伝統文化を節日の雰囲気に融合させ、各地から訪れる観光客に、「文化的香り」溢れる没入型の観光イベントの数々を提供した。

巧みな手さばきでシロップが鳥や獣の形に変形し、色紙から数多くの世界が切り出される…崂山（大河東）観光サービスセンターの崂山民俗文化展示エリアでは、大崂桜桃酒、王哥庄大饅頭、無形文化遺産剪紙、糖絵、泥塑などの無形文化遺産伝承者が、観光客に無形文化遺産の制作技術と文化的な意義を熱心に説明している。観光客は立ち止まって試飲や試食を楽しみ、買いながら、中国の優れた伝統文化の魅力に没入するように体験していた。

巨峰エリアのロープ・ウエー上駅の展望台には国潮（＝中国ファッション）体験コーナーを設置し、投壺、匂袋のDIY、ラッキールーレットなどの屋台が観光客を誘う。太清観覧エリアでは、「五色糸で縁結び・投壺で友達作り・端午の健康祈願」をテーマにした特色文化イベントを開催し、数多くの観光客を誘致する。華厳観覧エリアのサービスセンターのロビーでは王哥庄の無形文化遺産である「芸術饅頭」の展示即売会を実施し、観光客が伝統的なゲーム体験を通じて端午の文化の風情を感じられるよう企画され、参加者にちまきや祈願リボンがプレゼントされた。また、「金榜題名」スポットでは「端午結び紐で合格祈願」特別イベントを開催した。

「子供も楽しめ、私たち大人も伝統文化を学べる、本当に有意義な体験だった」とある子ども連れの観光客が述べた。5月31日、九水観光エリアの九水乗り換えセンターにある屋外労働者休憩所でちまき作りイベントに参加する観光客が意気込み、屋外労働者と共にちまきを作った。このイベントは端午節の伝統を継承するだけでなく、労働者と観光客双方へ節句の祝福を届けるものとなった。

このような心温まる光景が、端午節の休暇期間中ずっと続いた。今年の端午節の連休は「六一」国際子どもの日と重なり、崂山風景区は14歳（14歳含む）以下の子供を対象に無料入場を実施する一方で伝統文化と子供向けの体験を巧みに融合させることで親子旅行のブームを巻き起こし、休日の観光市場に生き生きとした活力を注ぎ込んだ。

例えば、「六一」国際子供の日当日、九水観覧エリアでは顔に臉譜（レンプ、中国伝統的な演劇で顔に施す隈取りのこと）を描くイベントを開催し、子どもたちが九水エリアの美しい自然景観を鑑賞する一方で中国伝統の戯曲文化の魅力を間近で体験し、伝統文化への興味と熱愛を育んだ。仰口観覧エリアは太平宮広場で「ちまき釣り」ゲームを開催した。観光客に釣り竿を提供し、1分間でできるだけ多くの「ちまき」を釣り上げ、参加者には景品としてオリジナルグッズを贈呈する。期間中は省級無形文化遺産継承者と崂山武術団を特別招請し、崂山無形文化遺産武術の演武イベントを開催した。